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親の介護。苦しいと思えば苦しいけど、楽しいと思えば楽しいかも。

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母を介護しはじめましてから、自分の時間がなくなってしまったことはかなりのショックでございます。
自分の時間と申しましても専業主婦、せいぜいウインドウ・ショッピングに出かけたり、映画を観にいったり、友人とランチをするぐらいでございましたが、それでも自由な時間というのは「至福の時」でございました。
んで、介護に飽きてまいりますと、しょうがないのでキッチンドリンカーをするでございます・・・って、なんでやねん!、飲めないのでございますよ、私。
世に言うゲコでございます。蛙ではございません、飲めない人なのでございます。ですから気分転換に、近くの喫茶店でコーヒーを頂くぐらいのことをしております。

時々姉に電話をして愚痴を言うのでございますが、姉は逃げております立場上、できるだけ早く電話を切ろうと必死になるのでございまして、これから出かけるところだのなんだのと申すのでございます。
介護に追い詰められてパラノイアになっておりますワタクシ、そうは問屋が卸さないのでございます。もともとワタクシ、さそり座ということもあって性格はしつっこいほうでして、なものですからそれから延々一時間が愚痴るのでございますが、親の介護情報館というものを見ましたところが、追い詰められる前に福祉サービスを利用するようにと書いてありましたので、これからは市役所の福祉課に愚痴ろうかと思います。
だめですかね?えっ?仕事の邪魔???ですわね

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介護が始まりましてからというもの、長女の姉はなにかにつけてモノを送ってくるようになったのでございます。それはお菓子だったりビールだったり果物だったり、時にはお金だったり。
一番嬉しいのはお金に違いございません。母の介護にかかる費用(デイサービスとかショートステイですが)は、母のもらう年金から支払っておりますので、私の腹はひとつも痛まないのではございますが、母は「食事贅沢病」という病気を患っておりまして、これが実にカネ食う虫病なのでございます。
お刺身なら上トロ以外には箸もつけようとしないという病気でございます。口にするお刺身はほんの5切れほどで1,000円近くするものでございまして、一パック1,000円でもなく、あくまでも5切れでなければいけないのでございます、5切れ。


お刺身がトロか赤みかなんてことは、ちょっと長生きしていれば見ただけでわかるものでございますから、「おっ、赤み」という反応の後、母の目が泳ぎはじめ、次に「きょうはお腹がいっぱいだからいらないわ」・・・なんでやねん
断固箸をつけず、ごはんをお味噌汁をちょっと口にして終わりにしてしまいますので、性質が悪うございます。おにぎり、焼きそば、ラーメン、チャーハンなどの簡単かつ経済的な食事も拒否されますゆえ、必然、5切れ1,000円のトロを買ってこなければならないのでございます。
ですから、姉からお金を送ってもらうのが一番嬉しいのでございますが、母と暮らしておりますと、カネに目がくらむ人間になりそうでほんと怖おございます。
幸い、カネを手にしたところでどうなるというほど年齢でもございませんため、卑しさ一歩手前でぐっと自分を抑えられているという状況でございます。
もっと若ければ、カネを手づかみして介護からトン面などということもあったかもでございます

姉が介護をしてると申しましても、ダンナさんが車椅子になったとか徘徊するといったものではなくて、糖尿病を患い、食事管理がめちゃくちゃ大変になったというだけの話しでございます。
ところがこの姉、小さい頃から甘やかされて育ってまいりましたツケで、家事一切ができないという「不器用なやっちゃ」状態なんでございます。
要するに、いっちばん苦手なことをやらされているというわけでございますから、人生っていうのは姉自ら申しておりますように「逃げられない」仕組みになっているのでございます

んで、私はその姉と目玉焼きソウセージ・・・ではございません、一卵性双生児とおぼしきほど仲の良かった母の介護が、なぜか私の務めになったのは人生の皮肉と申せましょう。
それにしても人間ってのはコロっと人を裏切るものなんでございますね、一卵性が二卵性に、二卵性が粗製乱造にって、なんでやねん、その展開はわけがわかりませんが、いずれにしても、環境次第でコロッと都合の悪いことからは逃げてしまうのでございます。
もう一人の姉は海外におりますので、これは仕方がないと思うのではございますが、なら、送金しろって思うのでございます。子どもにカネがかかるとケチっておりますが、なんのことはない畳預金・・・畳はないようでございます、おフランスざますから。
どこざましょ、じゅうたん預金とかでコガネを貯めているのでございます

あな卑しい

姉は親の介護からスルリと逃げおおせたのでございます。なんたって、昔からそういう技がある奴でして、嫌なことはみ~んな一番下の妹の私に押し付けて生き抜いていったのでございます
インドのように○○家のカーストというものが存在しておりまして、一番上の姉はさながらシャトリヤ(王侯・武士)、二番目の姉はヴァイシャ(平民)私はアンタッチャブル・・・なんでやねん!でもそんな感じで生活してきたのでございます。私が姉に鉛筆を貸そうとした時など「バカが移る」と申されたんでございまして、これは終生忘れえぬ言葉になりそうでございます
トラウマというやつでございまして、私はバカだ、私はバカだと思って過ごしておりました。

姉は秀才だったのでございます。同じ親から生まれてなぜこうも違うかと申しますと、それはわかりませんので、答えはございませんが、この年齢になると大した違いはないっていう感じに成り果て、昔神童今ただのオバハン。
その要領のいい姉が、母の介護に突入寸前に、不意打ち結婚をしたのでございます。俗に言うオールドミスっちゅうやつで、50歳を過ぎて結婚、相手は10歳違い。
と思ったら、いや、悪いことはできないものでございまして、今、姉はその夫の介護をしているのでございます。ようやく愚かなる自分の行いに気がついたらしく、最近は「人間って逃げてもダメ。そのぶん必ずやらされる仕組みになってるみたい」と申しております。

わかったか!でございます

突然ですが、親の介護が始まりました。母でございます。
気性の激しい母ではございましたが、近年めっきり弱ってしまって、気性の激しさがすっかり影を潜めておりました。はて面妖なと思っておりましたところで、「ここはどこ?」が始まったのでございます

あっ、その前にちょっとお漏らしが始まりましたっけね。なんかモゾモゾしている?思うと、しっとりズボンの桃割れちゃんの部分が濡れておりましたんでございましたっけ
そんなことが数回ありましてから後「ここはどこ?」が始まったのでございます。

とは申せ、まだ娘の顔はわかるようでございまして、先日など「あなたの顔、最近汚くなったわねえ」とほざくのでございます。
そりゃ私、当年とって50とちょい。閉経したあたりからオンナの色気が損なわれはじめ、肌はパサパサ、母の遺伝子をしっかり受け止めて髪の毛も白々となってまっております。美貌でならしたこの私もすっかりボロくなり、鏡を見ては泣く毎日

そこに追い討ちをかけるような母の残酷なるお言葉。母が娘に言うかって思うのでございまして、心の奥底で「この山姥め」と思ったでございました。

そんな母ではございますが、何の因果か三女の私の家に転がり込んでまいりまして、私が介護をすることになったんでございます。

二人の姉がいるのに「なんでやねん!」

そんな言葉をグッと飲み込んでいる毎日でございます。
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