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親の介護。苦しいと思えば苦しいけど、楽しいと思えば楽しいかも。

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母を介護している時、ふとワタクシの手が母の手に触れましたのございます。
すると母はこう申したのでございます。
「まあ冷たい手!あなたは心が冷たいから手も冷たいのよ」ですと!

なんでやねん!

虐待するでもなく、嫌味言うでもなく、姉に当たるでもなく、母を優しく介護しているのは何を隠そうワタクシではございませんか。
母の言葉に心がひんやりして泣けてきたのでございますが、そうでございます、私の母という人はそういう人だったのでございます。
昔から人の恩をありがたがるふうはなく、口を開けば人の悪口、それは姉にもしっかり伝染していて、姉も二言目には人の悪口ばかりを言っているのでございます。
ってまあ、あらら、ワタクシも母と姉の悪口を言っているではありませんか、おホホノホ
お恥ずかしゅうございます。

そんなこと言うなら介護なんてヤメタルワといいたくなる気持ちをぐっとこらえて、今日も今日とて介護に暮れておりますのでございます。
でも不思議なのは、なんで母を私に押し付けて逃げてしまった姉のことを母は決して悪く言わないのでございましょうね?
押し付けたってことはうすうす感じてると思うんですが、認知症も交ざっているので、そこまでは感じていないのございましょうか?
っつうことはでございますよ、姉は逃げ得、私は逃亡に失敗した捕虜でございますんですかね?



ところで、あの~・・・手が冷たい人は心が温かい・・・じゃなかったでしたっけ?

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母を介護しはじめましてから、自分の時間がなくなってしまったことはかなりのショックでございます。
自分の時間と申しましても専業主婦、せいぜいウインドウ・ショッピングに出かけたり、映画を観にいったり、友人とランチをするぐらいでございましたが、それでも自由な時間というのは「至福の時」でございました。
んで、介護に飽きてまいりますと、しょうがないのでキッチンドリンカーをするでございます・・・って、なんでやねん!、飲めないのでございますよ、私。
世に言うゲコでございます。蛙ではございません、飲めない人なのでございます。ですから気分転換に、近くの喫茶店でコーヒーを頂くぐらいのことをしております。

時々姉に電話をして愚痴を言うのでございますが、姉は逃げております立場上、できるだけ早く電話を切ろうと必死になるのでございまして、これから出かけるところだのなんだのと申すのでございます。
介護に追い詰められてパラノイアになっておりますワタクシ、そうは問屋が卸さないのでございます。もともとワタクシ、さそり座ということもあって性格はしつっこいほうでして、なものですからそれから延々一時間が愚痴るのでございますが、親の介護情報館というものを見ましたところが、追い詰められる前に福祉サービスを利用するようにと書いてありましたので、これからは市役所の福祉課に愚痴ろうかと思います。
だめですかね?えっ?仕事の邪魔???ですわね

介護が始まりましてからというもの、長女の姉はなにかにつけてモノを送ってくるようになったのでございます。それはお菓子だったりビールだったり果物だったり、時にはお金だったり。
一番嬉しいのはお金に違いございません。母の介護にかかる費用(デイサービスとかショートステイですが)は、母のもらう年金から支払っておりますので、私の腹はひとつも痛まないのではございますが、母は「食事贅沢病」という病気を患っておりまして、これが実にカネ食う虫病なのでございます。
お刺身なら上トロ以外には箸もつけようとしないという病気でございます。口にするお刺身はほんの5切れほどで1,000円近くするものでございまして、一パック1,000円でもなく、あくまでも5切れでなければいけないのでございます、5切れ。


お刺身がトロか赤みかなんてことは、ちょっと長生きしていれば見ただけでわかるものでございますから、「おっ、赤み」という反応の後、母の目が泳ぎはじめ、次に「きょうはお腹がいっぱいだからいらないわ」・・・なんでやねん
断固箸をつけず、ごはんをお味噌汁をちょっと口にして終わりにしてしまいますので、性質が悪うございます。おにぎり、焼きそば、ラーメン、チャーハンなどの簡単かつ経済的な食事も拒否されますゆえ、必然、5切れ1,000円のトロを買ってこなければならないのでございます。
ですから、姉からお金を送ってもらうのが一番嬉しいのでございますが、母と暮らしておりますと、カネに目がくらむ人間になりそうでほんと怖おございます。
幸い、カネを手にしたところでどうなるというほど年齢でもございませんため、卑しさ一歩手前でぐっと自分を抑えられているという状況でございます。
もっと若ければ、カネを手づかみして介護からトン面などということもあったかもでございます

母の介護を始めまして一番苦労しておりますことは、オムツ取っかえでもなければ、お風呂に入れることでもなくて、とにかく母とは気が合わないということなのでございます。
母にちょっとばかり認知症の症状はありましても、全面的にわからないというわけではございませんでして
ときどきハッと正気に戻りますが、その時にはかつての気性の激しい母の顔もついでに戻るのでございまして、私の顔を見て「あなたは意地悪そうな顔をしている」とかってホザくのでございます

私の顔は自慢ではございませんが目がちょいとばかし細く、鼻は軽いワシ鼻、唇も薄いため、鏡で自分の顔を見ても「薄情そう」だと思いはいたしますが、親の口から言うか?とむかっ腹が立つのでございます。
親のあなた様の性根のお悪さがお子の顔に出たのではございませんの?と、お上品に返すのでございますが、「アタシはそんな子は産んだ覚えがない」と。
なんでやねん!産んどるやんけ!ここにいるのはあんたの子じゃろが、と何弁かわらかない言葉が心の中に渦巻くのございます

最近は老眼になっちましたために、その細い目にメガネまでかけるようになりまして、そのメガネがまた端っこのちょっと吊り上ったメガネなもんで、意地悪そうな顔はますます意地悪そうになってまいっております。
しかしてそれはうわべだけでございまして、逃げた姉とは大違い、母思いの優しい娘なのでございます。

オシマイ

姉が介護をしてると申しましても、ダンナさんが車椅子になったとか徘徊するといったものではなくて、糖尿病を患い、食事管理がめちゃくちゃ大変になったというだけの話しでございます。
ところがこの姉、小さい頃から甘やかされて育ってまいりましたツケで、家事一切ができないという「不器用なやっちゃ」状態なんでございます。
要するに、いっちばん苦手なことをやらされているというわけでございますから、人生っていうのは姉自ら申しておりますように「逃げられない」仕組みになっているのでございます

んで、私はその姉と目玉焼きソウセージ・・・ではございません、一卵性双生児とおぼしきほど仲の良かった母の介護が、なぜか私の務めになったのは人生の皮肉と申せましょう。
それにしても人間ってのはコロっと人を裏切るものなんでございますね、一卵性が二卵性に、二卵性が粗製乱造にって、なんでやねん、その展開はわけがわかりませんが、いずれにしても、環境次第でコロッと都合の悪いことからは逃げてしまうのでございます。
もう一人の姉は海外におりますので、これは仕方がないと思うのではございますが、なら、送金しろって思うのでございます。子どもにカネがかかるとケチっておりますが、なんのことはない畳預金・・・畳はないようでございます、おフランスざますから。
どこざましょ、じゅうたん預金とかでコガネを貯めているのでございます

あな卑しい

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